DIARY

2020-01-13

数年来お世話になったお取引先、愛媛県のmees.さんが2/2を持って閉店される。

聞いたときはショックでたまらなかった。

本当に良いお店さんだったから。

素敵なセレクトなのはもちろんのこと、店主さんはいつだってプロのお仕事をされていた。商品のこと、作家のことをちゃんと説明し、作品は丁寧に扱ってくださった。まだそんなに活動をしていない時代から、ちゃんとわたしを作家として扱ってくださり、緊張感を保って何年も接してくださった。ここを通して良いお客様にも沢山出会わせていただいた。

始まりがあれば終わりがある。

作家活動をする中で、良い縁も良くない縁も沢山味わってきたが、本当に出会えてよかったお店さんだった。

長きにわたり、お取り引きいただきましてありがとうございました。

mees.の店主さん、スタッフさんのこれからを心より応援しております。

 

2020-01-11

ものをつくっているとその時間だけは無心に自分と向き合うことができる。

手を動かしながら、素材と向き合いながら、気長に気長に。見つめていくと不思議と自分自身が造ることに反映されてくる時がある。

 

2020-01-09

ジュエリーの世界史という本をやっと読み終えた。何度もページを行き来したので、最近読んだ中でも時間がかなりかかってしまったけど、読み応えがあって購入して良かったと感じた。

ジュエリーの始まり、信仰とジュエリーの関係、ティファニーやハリーウィンストン等名だたるブランドの創業の歴史、技術のこと、技術を編み出した職人のこと、宝石について…ジュエリーについて総合的に書いてくれている。電子版を購入してしまったので、書籍版を今度改めて購入したいと思っている。

写真が少なく、昔の巧みな技法がテキストで表現されており、想像するだけでワクワクしてしまう。当時の技術の一部は、テクノロジーが盛んな現在でも再現できないものもあるそう。

当時の人たちの美への愚直さに感服する。

 #reading

 

2020-01-07

台湾に来てはや二週間。

日本のニュースには寒波到来とあったが、嘘のような穏やかな気候で生活している。ヤシの木や南国らしい色合いの植物が立ち並んだ小道には、爽やかな風が吹き、日によってはTシャツで構わない。ただ、温かい気候しか想定されてない部屋の作りなので、暖房設備がなく、日によっては日本の冬より凍える気がする。夕方になると通りにポツポツ屋台も増えて、油っぽい香りとスープの香ばしい香りが漂ってくる。毎日少し散歩をする。歩いていれば途中で何度かは日本語の表記を見ることができる。愛嬌のある日本語。

異国の地で静かで平凡な日々を過ごしていることが、幸せでもあり、不思議さもある。

数年前にドイツから帰る時、空港で印象深いものを見た。

何人ものおじいちゃんおばあちゃんがラッパや太鼓を甲高く鳴り響かせながら空港内でデモ活動をしていた。”お金より健康が大事!”と大きく書かれた垂れ幕を持っていて、空港周辺に住む人たちが空港の騒音を訴えるためのデモらしい。皮肉なんだと思うが、その内容と裏腹に空港内で騒音を鳴り響かせていたところがユニークだった。ドイツだから言えるのかもしれない。でも、なんだかすごくしっくり来た。お金は大事だが、稼ぐ事やお金を欲しがらない事が正義みたいなのはなんかしっくりこない。

わたしが日本で活動し、生活する中で少しずつ芽生えていった違和感は表現や生きる目的が、そこに置かれたり支配されたりする事なんだと明確になった。

#taiwan

 

2020-01-03

新年のお慶びを謹んで申し上げます。平和で、思いやりある一年になりますように。

昔、夜中に原付で走っていると急にバイクが故障してしまって困ったことがあった。結果、通りすがりのお兄さんに助けていただいたのだが、そのお兄さんがとても印象深い。この場で修理できるか工具を出してみてくれたり、JAFに問い合わせてくれたり、家まで送ってくれたり、壊れたバイクをご自分の経営されてるお店の軒先まで運んでいただき、何日も止めさせていただいたりしてくれたのに、お兄さんは終始さらっとしていた。

聞けば、その方はバックパッカーだったことがあるらしく、その時いろんな人に助けられたから、自分もその人たちの厚意を還元したいだけ。お互い様だからお礼もしなくていいし、それならまた他の人に親切にしてあげてと言って、さらっと帰っていかれた。私はダサくも後日菓子折りを持って行ってしまったが、あのお兄さんみたいに、堂々と、かっこよく、大きく考えれる視野を持てるようになりたい。

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