台湾に来てはや二週間

2020-01-07

日本のニュースには寒波到来とあったが、嘘のような穏やかな気候で生活している。ヤシの木や南国らしい色合いの植物が立ち並んだ小道には、爽やかな風が吹き、日によってはTシャツで構わない。ただ、温かい気候しか想定されてない部屋の作りなので、暖房設備がなく、日によっては日本の冬より凍える気がする。夕方になると通りにポツポツ屋台も増えて、油っぽい香りとスープの香ばしい香りが漂ってくる。毎日少し散歩をする。歩いていれば途中で何度かは日本語の表記を見ることができる。愛嬌のある日本語。

異国の地で静かで平凡な日々を過ごしていることが、幸せでもあり、不思議さもある。

数年前にドイツから帰る時、空港で印象深いものを見た。

何人ものおじいちゃんおばあちゃんがラッパや太鼓を甲高く鳴り響かせながら空港内でデモ活動をしていた。”お金より健康が大事!”と大きく書かれた垂れ幕を持っていて、空港周辺に住む人たちが空港の騒音を訴えるためのデモらしい。皮肉なんだと思うが、その内容と裏腹に空港内で騒音を鳴り響かせていたところがユニークだった。ドイツだから言えるのかもしれない。でも、なんだかすごくしっくり来た。お金は大事だが、稼ぐ事やお金を欲しがらない事が正義みたいなのはなんかしっくりこない。

わたしが日本で活動し、生活する中で少しずつ芽生えていった違和感は表現や生きる目的が、そこに置かれたり支配されたりする事なんだと明確になった。

 

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